My life in Estonia

Yasuhiko Onishi

エストニアに滞在するにあたって

 エストニアにやって来たのは一月十六日の夜のことでした。到着したのは午後八時のことでしたが、ボランティア派遣先の、私ともう一人の日本人を担当されていた女性の方が迎えに来てくれて、空港からそう遠くないアパートメントまでタクシーで送ってくれたのでした。

 翌日から派遣先である語学学校に向かいましたが、アパートメント、そして市街地からそう遠くない場所に位置していたため、学校での勤務が終わってから街を散策するということも容易でした。また、海外に住むにあたって必要な情報、例えばスーパーの場所だったり、携帯電話の購入方法だったり、は丁寧な説明を受けたため、初日から問題なく生活に必要なものを用意することができました。それらの値段についても日本と変わらないか、もしくは(特に電話料金は)安価でした。また、学校の近くには日本の食材を取り扱っている店、それから日本食レストランもあるため、そこで食事をとることもできます。

 安全面に関しても、エストニアは比較的安全な国であるため、日ごろの生活においては注意がほとんど要りません。私の他にも何人か日本人が滞在しておりましたが、海外でありがちなスリ、強盗などの被害に遭った方もいませんでした。

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 あまり知られていませんが、エストニアの公用語はエストニア語とされていますが、ロシア系の方も多く住んでいるので、ロシア語を耳にする機会も大変多いことが言えます。また英語を理解する方も多いため、例えばレストランで食事をしたり、スーパーでものを探したりする際も英語で問題なく尋ねることができます。そしてロシア系の方とエストニア系の方が住んでいるため、二つの国の食事をはじめとした名物にも出会うことができます。私自身、エストニアで知り合ったロシア系の方に手料理をいただいたことがありましたが、とてもおいしくいただくことができました。あえて言わせていただくのであれば、本当に手厚く、そしてたくさんの料理をいただいたため、体重が少し増えました笑

 またエストニアで有名なSAKUビールも挑戦しましたが、日本のビールに味わいが近い値段も安いため、もしこれを読んでいる方がお酒を飲めるのであれば、ぜひ挑戦していただきたいです。

 私はエストニアで、ウォッカをはじめとしたいろいろなお酒に挑戦しましたが、何よりおいしかったのはバナタリンというコーヒーに混ぜるリキュールでした。派遣先の側にあるバーで私は初めてそれをいただきましたが、これまでに飲んだことのない、素晴らしい味わいでした。正直なところ、エストニアでいただいた食事の中で、バナタリンが何より記憶に残っているかもしれません。

 気温に関してですが、日本よりも寒いということは言えます。しかし雪の積もる量で言えば東北、北海道の方が多いように感じますので、体感で言えばそこまで寒いとは、正直なところ思いませんでした。アパート、および学校においても空調は完備されているため、室内で寒いと感じたことは一度もありませんでした。

 前置きが長くなってしまいましたが、もちろん学校での生活も快適に過ごすことができました。

 学校の教職員の方々は皆英語に堪能であるため、わからないことがあればその場で確認することができます。英語のレッスンはいくつかありますが、私が教員の方の補助をさせていただいたのは、社会人の方が主に参加するレッスンと、子供たちが参加するレクリエーションでした。前者については、会話がメインとなります。ディスカッション、そして簡単なゲームです。母語(ロシア語、エストニア語)は禁じられているため、生徒さんたちは英語を話さなければなりません。

 後者のレクリエーションについては、ハンドクラフトをはじめとした遊びを通して、英語を学ぶことができます。

 日本人がほとんどいないため、海外での言語学習にありがちな、日本人とばかり一緒にいたために、英語を話すことができるようにはならなかった、ということにはならないと思います。

 英語の他にも様々な言語を学ぶことができ、かつそれらのレッスンはヨーロッパの大学で教育を学んだ教員の方が担当しているため、他の欧米の国々と変わらない質の授業を受けることができます。

 滞在費用も安く抑えることができ、かつ地理的に観光を兼ねて他のヨーロッパの国に行くことも容易なため、エストニア、ねらい目です。

Misaki Oikawa

私はボランティアとして、2か月間エストニアに滞在しました。

’’Language school in downtown’’にて、週に二回、英語を使ったアクティビティを企画、実行していました。エストニア在住の子供から大人まで、幅広い年代の人達と英語でコミュニケーションをとる機会は私にとって初めての経験でした。

住居はタリンの中心部より少し離れたLinnamae という地区に住んでいました。中心部では外国人観光客が多く見受けられますが、この地区にはあまりいませんでした。そのため、近所のスーパーでは物珍しい感じで見られることも多々ありました。

交通の便はバスと路面電車のトラムを主に利用していました。基本的にバスを使っての移動が多く、多い便では10分に1本くらいの間隔で運行されています。番号で行先が決まっているので、海外初心者の方でも利用しやすいと思います。

買い物についてはやはり、アジアからきている私にとってはあまり安いとは思いませんでした。ですが、隣国のスウェーデンとフィンランドにも観光で行きましたが、そこに比べると断然安いです。特に小麦製品、乳製品、イモ類は安く、これらを主食として生活していました。日本での食事とは大きく異なっていたのでかなり肌荒れとかには悩まされました。

水道水はどうやら飲めるようですが、安全第一思考のため飲まなかったです。

9525506ある先生の家にお招きいただき、郷土料理なるものを何品かごちそうしていただきました。先生の腕によるものだと思いますが、おいしかったです。特にスーパーでよく見かけるニシンのオイル漬けをカルパッチョ風にし、黒パン(黒いライ麦パン)と食べたのはとくに美味しかったです。日本ではあまり使わないビーツを使った料理も多いため、濃いピンク色をした食べ物がとても多かったです。あまり好みではなかったですが。

治安も他国に比べて良いと思います。夜は出歩いていないのでわかりませんが、悪い印象を受けたことはあまりないです。ですがやはり油断は禁物だと思います。

中心部では英語は通じます。特にオールドタウンはほとんどのお店で英語が通じました。ですがやはり住宅街方面のスーパーやバスドライバーにはあまり通じなかったです。もしもの時のために簡単なロシア語かエストニア語を覚えとくと役立つこと間違いなしです。一度行先を誤って見知らぬ地にたどり着いたことがありますが、携帯は寒さのため、電源が落ち、道を聞くことに苦労した経験があります。

最後に、働いていたこのスクールでの生活ですが、施設はとても綺麗ですし、先生たちも多国籍で色々な文化を知ることができました。関わっていた生徒たちも優しく、流暢に英語を話していました。授業の見学をした時も日本の授業と比べて会話が多く、やはりここで日本人との差がつくのかな、とも思いました。

エストニアでの生活は思っていたよりも楽しかったです。時間がある人にはヨーロッパを周遊もしやすいので住むのはエストニア、たまに旅行でヨーロッパ諸国へ。というのが一番ベストかと思います。日本ではあまり知名度のない国ですが、とてもいい国だと思います。

September 1, 2018

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